この記事では、
「XMで移動平均線を使ってみたい…」
という方のために、画像付きでわかりやすく設定方法を解説していきます。
また、「移動平均線を普段何気なく使っているけど、実はあんまりよくわかってない…」
という方に向けて、移動平均線の選び方や基本的な使い方についても解説していきます!
XMのMetaTraderで移動平均線を表示させる方法
MetaTraderでは初期状態で4種類の移動平均線を使うことができます。
移動平均線の種類や選び方については、下の項目で詳しく解説しています。
PC版、スマホ版のMetaTraderでは少し設定方法が異なるので、今回はどちらの設定方法も詳細に解説していきます。
PC版のMetaTraderで移動平均線を表示する手順
PC版のMetaTrader4/5には「Windows版」「Mac版」「ウェブ版」の3種類がありますが、どのタイプでもやり方は同じになります。
チャートを最大化表示、またはチャートが表示されているウィンドウをクリックで選択した状態で、画面上の「挿入(I)」をクリックします。
次に「インディケータ」⇒「トレンド」の順に進み、最後に「Moving Average」をクリックします。
Moving Averageの設定ウィンドウが表示されるので、どのように移動平均線を表示させるか詳しく設定していきましょう。
「パラメーター」のタブ
主な設定項目は以下の通りです。
- 期間
移動平均を算出する期間を入力します。
20日移動平均線であれば「20」と入力しましょう。 - 表示移動
移動平均線を水平方向にずらして表示するときに使用します。
通常は「0」で問題ありません。
例えば「10」と入力すれば、ローソク足10本分右に移動平均線をずらして表示させることができます。
左にローソク足10本分移動させる場合は「-10」と入力します。 - 移動平均の種別
移動平均線の種類を選択します。
上の項目でも解説していますが、4種類の移動平均線から選ぶことができます。
「Simple/単純移動平均線」「Exponential/指数移動平均線」「Smoothed/平滑移動平均線」「Linear Weighted/線形加重移動平均線」 - 適用価格
ローソク足のどの価格をもとに計算するかを選択します。
移動平均線は一般的に終値をもとに算出するので、通常は「Close」で問題ありません。
「Close/終値」以外にも「Open/始値」「High/高値」「Low/安値」「Median(HL/2)/高値と安値の平均価格」「Typical Price(HLC/3)/高値と安値と終値の平均」「Weighted Close(HLCC/4)/高値と安値と終値+終値の平均」の計7種類から選択可能です。 - スタイル
チャート上に描かれる線のデザインを設定します。
左から「線の色」「線の種類(実線や破線など)」「線の太さ」をそれぞれ設定できます。
「レベル表示」のタブ
「レベル表示」のタブでは、縦方向に移動平均線を複製して表示することができます。
上記の図のように、移動平均線から±10pips離したラインを表示するためには、「追加」を2回クリックしてラインを2本作成し、それぞれに「100」「-100」と入力します。
個々の数値はポイントという単位で1pips=10ポイントになります。
一定の値幅ごとにラインを表示することしかできません。
エンベロープは移動平均線から何%乖離したかを表す場合が多いので、移動平均線の乖離率をもとにエンベロープを表示させたい場合は、
「挿入(I)」⇒「インディケータ」⇒「トレンド」⇒「Envelopes」から設定を行いましょう。
「表示選択」のタブ
表示選択のタブでは、どの時間足に移動平均線を表示させるかを指定することができます。
初期状態では「すべての時間足に表示」にチェックが入っているので、今回設定する移動平均線は全ての時間足のチャート上に表示されます。
もし
また「データ・ウィンドウに表示」にチェックを入れることで、データ・ウィンドウ表示にした際、下の画像のように移動平均線の詳細なデータが表示されます。
スマホ版のMetaTrader 4で移動平均線を表示する手順
スマホでトレードする場合、XMが提供しているアプリの選択肢は3つあります。
- スマホ版 MetaTrader 4
- スマホ版 MetaTrader 5
- XM公式アプリ(MT5口座専用)
この項目では、スマホ版MT4・MT5で移動平均線を表示させる方法を解説していきます。スマホ版 MetaTrader 4(IOS)を例に解説しますが、MetaTrader 5のスマホアプリでもほぼ同じです!
チャートを開いたら、上の「f」というアイコンをタップします。
インディケータの設定画面に移動するので、次に「メインウィンドウ」をタップします。
「トレンド」⇒「Moving Average」をタップします。
移動平均線の設定ページに移動します。
- 期間
移動平均を算出する期間を入力します。
20日移動平均線であれば「20」と入力しましょう。 - シフト
移動平均線を水平方向にずらして表示するときに使用します。
通常は「0」で問題ありません。
例えば「10」と入力すれば、ローソク足10本分右に移動平均線をずらして表示させることができます。
左にローソク足10本分移動させる場合は「-10」と入力します。 - メソッド
移動平均線の種類を選択します。
上の項目でも解説していますが、4種類の移動平均線から選ぶことができます。
「Simple/単純移動平均線」「Exponential/指数移動平均線」「Smoothed/平滑移動平均線」「Linear Weighted/線形加重移動平均線」 - 適用先
ローソク足のどの価格をもとに計算するかを選択します。
移動平均線は一般的に終値をもとに算出するので、通常は「Close」で問題ありません。
「Close/終値」以外にも「Open/始値」「High/高値」「Low/安値」「Median(HL/2)/高値と安値の平均価格」「Typical Price(HLC/3)/高値と安値と終値の平均」「Weighted Close(HLCC/4)/高値と安値と終値+終値の平均」の計7種類から選択可能です。 - レベル
縦方向に移動平均線を複製して表示するための設定ができます。
タップすると設定画面が表示され、移動平均線から何pips離れた位置にラインを表示するか設定ができます。
1pips=10ポイントとなっているので、例えば移動平均線より10pips下にラインを表示したい場合は「-100」と入力しましょう。 - スタイル
チャート上に描かれる線の色と幅を設定することができます。
レベルの項目から「移動平均線±10pips」の位置にラインを表示した場合は以下のようになります。
XM公式アプリ(MT5用口座専用)で移動平均線を表示する手順
XMで利用可能なスマホ用アプリは3種類です。
- スマホ版 MetaTrader 4
- スマホ版 MetaTrader 5
- XM公式アプリ(MT5口座専用)
スマホ版 MetaTrader 4とMetaTrader 5は、MetaTraderの開発元であるMetaQuotes Softwareから提供されているアプリです。
一方でXM公式アプリというXMが開発している取引アプリがあります。
まずはXM公式の取引アプリを起動します。
XM公式の取引アプリはMetaTraderと異なり、アプリを横画面にしないとインジケーター類が表示されません。
スマホの縦画面ロックを解除して、横向きにしましょう。
横画面表示にすると、左右にアイコンのバーが表示されます。
左側のバーの「f」をタップすると、インジケーターの設定画面が表示されます。
「人気」⇒「Moving Average」を選択します。
ここで、移動平均線の詳細な設定を行います。
- Period
移動平均を算出する期間を入力します。
20日移動平均線であれば「20」と入力しましょう。 - Field
ローソク足のどの価格をもとに計算するかを選択します。
移動平均線は一般的に終値をもとに算出するので、通常は「Close」で問題ありません。
「Close/終値」以外にも「Open/始値」「High/高値」「Low/安値」「Median(HL/2)/高値と安値の平均価格」「Typical Price(HLC/3)/高値と安値と終値の平均」「Weighted Close(HLCC/4)/高値と安値と終値+終値の平均」の計7種類から選択可能です。 - Type
移動平均線の種類を選択します。
上の項目でも解説していますが、4種類の移動平均線から選ぶことができます。
「Simple/単純移動平均線」「Exponential/指数移動平均線」「Smoothed/平滑移動平均線」「Linear Weighted/線形加重移動平均線」 - Offset
移動平均線を水平方向にずらして表示するときに使用します。
通常は「0」で問題ありません。
例えば「10」と入力すれば、ローソク足10本分右に移動平均線をずらして表示させることができます。
左にローソク足10本分移動させる場合は「-10」と入力します。 - Underlay
チェックを入れることで、移動平均線がローソク足の下に表示されます。
チェックを外している状態だと、移動平均線はローソク足の上に被さる形で表示されます。
そもそも移動平均線ってなに?
移動平均線というのは、一定期間の価格の平均値を線でつないだグラフのことです。
FXの代表的なテクニカル指標の一つで、多くのトレーダーが移動平均線をもとにチャート分析をしています。
相場の流れが一目でわかる!という点です。
為替チャートを開くと、ほとんどの場合、まずはローソク足が表示されると思います。
ローソク足というのは、時間の流れによる価格の変化を事細かに表した「値動きの記録」です。
「相場の流れ=トレンド」を見極めるという点ではちょっと不便です!
例えば、仲値を使ったトレード手法のように、決まった時刻の価格を比較することで売買判断をする場合はローソク足が最適です。
一方で上昇・下降トレンドを狙うようなトレード手法の場合、
相場の流れを視覚的にわかりやすくするという点で移動平均線は便利です!
移動平均線の仕組みを知っておくことは意外と重要!
移動平均線が多くのトレーダーに利用されているのは事実ですが、種類はたくさんありますし、チャートに表示させるときのパラメーター値も自分で設定しないといけません。
「20日移動平均線?それとも25日移動平均線のほうがいい?」
「SMA?EMA?いろいろあるけど、どれを使ったらいいかわからない…」
このような疑問を解消するためには、移動平均線の仕組みについて理解しておくことが重要です!
ちなみに、ピボットのように誰が見ても同じように描画されるテクニカル指標もあります。
移動平均の考え方を理解しよう!
そもそも移動平均という考え方は、統計学の手法の一つです。
統計の手法の一。一定期間の間隔を定め、その間隔内の平均値を連続して計算することによって趨勢 (すうせい) 的な動向を知ろうとするもの。変動の激しい株価や季節的な変動のみられるデパートの売上高の動きなどをみるのに利用される。
goo辞書「移動平均(いどうへいきん) の意味」
ざっくり言うと、
「平均値をとって値の変化をなだらかにすることで、データの傾向を分かりやすく捉える手法」のことです。
画像の青点は日ごとの終値を表しています。
「一定の期間の終値の平均値」を一日ごとに計算したものを線で結ぶと、画像のような移動平均線が完成します。
移動平均線のバリエーションは「価格の重みの付け方」によって生まれる!
移動平均線といっても、様々な種類があります。
同じ移動平均線という名前を持つもの同士でも、線の描かれ方が全く違うことがわかります。
このような移動平均線のバリエーションは「価格の重みの付け方」によって生まれます。
例えば、価格に対して時間による重みを一切付けない「単純移動平均線」、現在に近い日の価格に重みをつけて、価格変動を敏感に捉えられるようにした「加重移動平均線」などがあります。
MetaTraderに標準搭載されている移動平均線は4種類!
XMは「MetaTrader」という取引プラットフォームを採用しています。
MetaTraderは初期状態で4種類の移動平均線を使うことができます。
単純移動平均線(SMA)
単純移動平均線は英語表記の「Simple Moving Average」の頭文字を取って「SMA」とも呼ばれています。
その名の通り、最もシンプルでクセのない移動平均線です。
「過去の価格も現在の価格も、同じくらい重要視する」
という考え方で計算されるので、いい意味でも悪い意味でも「反応が鈍い」という特徴を持っています。
反応が鈍いということは、それだけダマシに引っ掛かりにくいということです。
反応が鈍いため、急激な為替変動が起きてもスグに移動平均線には反映されません。
必然的にエントリー・イグジットのシグナルが出るのが遅くなるので…
「利確時の利益が小さくなりがち」
「損切時の損失が大きくなりがち」
という欠点もあります。
例えば、20日移動平均線の場合、20日前の価格と今日の価格が同じくらい重要に扱われます。
20日前と今日では、相場の状況がガラッと変わっていることが多いです。
単純移動平均線には、過去の平均価格に囚われてしまい、現在の相場状況をうまく表現できないという弱点もあります。
経験を積めば、チャートの動きからダマシか否かを判断することができるようになるので、中~上級者は下の項目で解説するような、感度の高い移動平均線にステップアップするのがオススメです。
指数移動平均線(EMA)
指数移動平均線は英語表記の「Exponential Moving Average」の頭文字を取って「EMA」とも呼ばれています。
Exponentialは日本語で「指数の」という意味です。
その名の通り、価格の重みは指数関数の曲線で表すことができます。
「過去から現在に近づくにつれて、平均価格の重要度は一気に高まる」
という考え方で計算されるので、
急激な価格変動が起こったときにも素早く移動平均線上に反映されます。
また、現在の相場より過去の相場の重要度はかなり低いので、過去の相場状況に囚われすぎず、より柔軟にトレンドをとらえることができます。
エントリー・イグジットのシグナルも比較的早めに出るので、単純移動平均線より大きな値幅で利益が取れますし、損失の幅は小さく抑えられます。
一方で、現在の価格変動に敏感ゆえに、
エントリー・イグジットのシーンでダマシに遭いやすいというデメリットもあります。
「ダマシに遭いやすい=エントリー・イグジットの成功率が下がる」ということなので、この部分を技量でカバーできるトレーダーが使うべきと言えます。
平滑移動平均線(SMMA)
平滑移動平均線は英語表記の「SMoothed Moving Average」の頭文字を取って「SMMA」とも呼ばれています。
修正移動平均 (Modified Moving Average)とも呼ばれているもので、EMAをより滑らかに描画するよう改良した移動平均線です。
価格の重みはEMAと同じく指数関数の曲線で表現できますが、特徴としてはカーブがEMAより緩やかになっています。
過去の価格変動もある程度織り込みつつ、急激な値動きにも追従することができるので、
「SMAとEMAの長所を併せ持つ、バランス型の移動平均線」と言えます。
線形加重移動平均線(LWMA)
線形加重移動平均線は英語表記の「Linear Weighted Moving Average」の頭文字を取って「LWMA」とも呼ばれています。
過去の価格より、現在の価格を重視するという点では「EMA」「SMMA」と似ていますが、
LWMAの価格の重みは、日ごとに一定の割合増加する線形性(=直線をになる性質)を持ちます。
また、過去の価格の重要度が最終的に0になるという点で、「EMA」「SMMA」と異なります。
SMA<LWMA<SMMA<EMAの順になります。
また、過去の価格の重要度別に並べると、次のようになります。
LWMA<EMA<SMMA<SMA
これらの特徴を踏まえると、
相場状況の変化に強く、売買サインが比較的はっきり表れる移動平均線と言えます。
SMMAと同様に、「SMAとEMAの中間くらいの動きをする移動平均線が使いたい」と考えるトレーダーに向いています。
結局どの移動平均線を使えばいいの?
残念ながら、完璧な移動平均線は存在しません。
上の項目で詳しく解説してきましたが、どの移動平均線にもメリット・デメリットがあることがわかります。
この項目では、自分に最適な移動平均線の見つけ方について説明していきます。
まずはスキルレベルに合わせた移動平均線を使おう
安定的に利益を得ることが第一目標であるFX初心者は、
- 単純移動平均線(SMA)
がオススメです。
直近の値動きに比較的左右されにくいので、移動平均線の交差を売買サインとするような手法において、初心者でもはっきりとシグナルをつかむことができます。
単純移動平均線を使いこなせて、もっと利益を伸ばしたいと考えている方は、
- 指数移動平均線(EMA)
- 平滑移動平均線(SMMA)
- 線形加重移動平均線(LWMA)
に切り替えてみるのがオススメです。
この3つに関しては、基本的な考え方は同じで「過去よりも現在の平均価格を重視する」という特徴を持っています。
直近の値動きに対する感度が高くなるので、相場の状況変化に強く、価格の傾向はSMAよりつかみやすいという特徴があります。
上でも説明した通り、直近の値動きに対する感度はLWMA<SMMA<EMAの順で高くなるので、
「EMAが反応良すぎて使いにくい場合はSMMA」のように、感度を落としながら自分に適した移動平均線を選ぶのがオススメです。
「トレーダー共通の尺度」を重視するなら単純移動平均線(SMA)
一般的に、FXトレーダーの利用率が最も高いのは単純移動平均線(SMA)と言われています!
「利用率が高い=多くのユーザーが同じラインを参考にトレードをしている」
ということになるので、
大衆の心理を読みながらトレードする場合はSMAがオススメです。
より多くのトレーダーが共通の尺度として利用している移動平均線を使うことで、手法の有効性を高めることができます。
手法ベースで移動平均線を選ぶという方法も!
移動平均線には様々な種類がありますが、基本的には価格の重みの置き方が違うだけで、どれも同じような動きをするというのは事実です。
そこで、取引手法をベースにどの移動平均線を使うか決めるというのもおすすめです。
例えば、期間を予め設定した2本の移動平均線で「ゴールデンクロス」「デッドクロス」を売買サインとした手法でトレードルールを作る場合を考えます。
この時、同じ条件で移動平均線の種類だけを変えて検証し、最も勝率が高く利益が大きな移動平均線を探し出すという方法です。
移動平均線の基本的な使い方を覚えよう!
「この通りにやったら必ず稼げる!」
という手法は存在しません。
実際のトレードを通して試行錯誤をする以外、安定的に利益を得るためのテクニックを身に着ける方法はありません。
2本の移動平均線を使う「ゴールデンクロス/デッドクロス」
移動平均線について学ぶとき、必ずと言っていいほど登場するのが「ゴールデンクロス/デッドクロス」を用いた取引手法です。
期間の異なる2本の移動平均線の交差は「ゴールデンクロス/デッドクロス」と呼ばれていて、FXにおいて有効な売買シグナルと言われています。
- ゴールデンクロス(買いシグナル)
下降トレンドにおいて、レンジの下限で短期の移動平均線が長期の移動平均線と交差して上に突き抜けること。 - デッドクロス(売りシグナル)
上昇トレンドにおいて、レンジの上限で短期の移動平均線が長期の移動平均線と交差して下に突き抜けること。
画像では4時間足のチャートに「5日移動平均線(赤)」と「20日移動平均線(青)」を表示しています。
赤矢印で示した部分がゴールデンクロス、青矢印で示した部分がデッドクロスになります。
ゴールデンクロス/デッドクロスが起こった後は継続的な上昇・下降トレンドが発生していることがわかります。
シグナルが出たときにしっかりエントリーできれば、トレンドの波に乗って利益を伸ばすことができます。
ゴールデンクロス/デッドクロスを用いた手法では、2点ほど注意をしなければいけないことがあります。
それは遅延とダマシです。
ゴールデンクロス/デッドクロスのシグナルは遅れてやってくる
移動平均線は一定の期間の平均値を使って算出されるという性質上、
どうしても現在の値動きより遅れて表示されます。
そして移動平均線の期間が長いほど、現在の価格変動への反応が遅れがちになります。
こちらも画像を使って説明してみます。
画像を見ると、「5日移動平均線(赤)」より「20日移動平均線(青)」のほうが右側にずれて表示されていることがわかります。
このように、実際にトレンドが転換したポイントより、ゴールデンクロスが発生したポイントのほうが遅れてやってくることがわかります。
ゴールデンクロス/デッドクロスにも当然ダマシが存在する
実は移動平均線は、現在の価格変動に追従する形で「うねうね」と動きながら描画されていきます。
つまり、短期の移動平均線が長期の移動平均線が一度クロスしたにもかかわらず、線が離れていってしまうことがあります。
だからと言って時間足確定を待っていたら、
異なる角度の分析も同時にしてみよう!
ゴールデンクロス/デッドクロスには「遅延」や「ダマシ」と言った欠点があります。
実際の取引で活用する場合は、
異なる視点のチャート分析を組み合わせるのがオススメです。
例えば「水平線やトレンドラインなどのライン分析やRSIなどのテクニカル指標を組み合わせる」といった方法です。
ライン分析を使えば、ゴールデンクロス/デッドクロス発生後の適切なエントリー位置を知ることができます。
また、RSIのように価格変動の速さと強さを視覚化したテクニカル指標を併用することで、移動平均線の反応の遅さをカバーすることができます。
インジケーターを導入すれば高度な移動平均線も利用可能
インジケーターとして別途MetaTraderに導入する作業が必要になります。
MetaTraderのインジケーターというのは、チャート上に様々なテクニカル指標を表示するための拡張プログラムのことです。
MetaTraderの初期状態の機能では補いきれない「痒い所に手が届く」、そんなテクニカル指標が数多く開発されています。
スマホ版の取引アプリにはインジケーターが導入できないので、標準搭載されている4種類以外の移動平均線を表示することはできません。
どうしてもスマホで4種類以外の移動平均線を使いたい場合は、スマホ版のTradingViewを使って表示させるのがおすすめです!
≫TradingView(IOS版)
≫TradingView(Android版)
マルチタイムフレーム分析をするなら「MTF_MA.ex4」がおすすめ!
マルチタイムフレーム機能を搭載した移動平均線のインジケーターを使えば、
今見ているチャートに別の時間足の移動平均線を表示することができます。
例えば、「5分足のチャートに1時間足の移動平均線を表示したい…」という場合に役立ちます。
複数の時間足を分析することで、相場全体の値動きや方向性を正しく認識することができます。
マルチタイムフレーム分析に対応した移動平均線のテクニカルインジケーターでオススメなのは、「MTF_MA.ex4」というインジケーターです。
SMAとEMAに対応していて、なおかつMTF(マルチタイムフレーム)機能が搭載されています。
そしてなんとこのインジケーターは、GogoJungleにて無料配布されています!
まとめ
移動平均線の設定方法と基本的な使い方を解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
FXをする人なら誰もが知っているテクニカル指標ですが、その仕組みや正しい使い方を知らずに「なんとなく使っている」という人は多いと思います。
まずは基本を押さえて、どのように自分のトレードで活用できるか考えましょう。
また、
「どの移動平均線を使うのがベストか」
「どんな手法を使えば稼ぐことができるのか」
このような核心的な部分は、自分自身で検証して確かめるほかありません。
「他の方が紹介している手法を鵜吞みにしてトレード⇒失敗」
という聖杯探しを繰り返しているうちは、FXで継続的に勝てるようにはなりません。
移動平均線を用いたシンプルな手法でも、「トレードルール」「資金管理」「メンタル管理」がしっかりできているトレーダーは勝てます。
まずは自分自身のトレードルールを確立するために、「手法のリサーチ⇒実際の取引環境で検証」は忘れずに行いましょう!