韓国は日本のすぐ隣にある国で、実際に旅行やビジネスで行ったことのある方がいるかもしれません。
そんな韓国の通貨である「ウォン」をFXで取引できるのかどうか気になっている方は多いと思います。
そこで、今回はFXにおける韓国ウォンについて詳しく解説していきます。
韓国ウォンが取引できる海外FX業者はある?
FX取引において、韓国ウォンとの通貨ペアを見かけることはあまりないかと思います。
結論から言うと、
韓国ウォンが取引できる海外FX業者はほとんどありません。
一部の海外FX業者であれば取り扱いはありますが、残念ながら当サイトで紹介できる「安全で信頼性の高い業者」の中で韓国ウォンを取り扱っている業者はありませんでした。
韓国ウォンの取り扱いが少ないのはなぜ?
韓国ウォンを取り扱っているFX業者が少ない理由は、
韓国ウォンが投機対象の通貨として人気が低いからです。
韓国ウォンは米ドルや日本円のように世界に広く流通している国際決済通貨ではありませんが、国際決済銀行の2019年の調査では、
USD/KRW(米ドル/韓国ウォン)が世界10位の取引高になっています。
韓国ウォンは金融当局による為替介入が積極的に行われる通貨でもあります。
また、トルコリラや南アフリカランドのように金利が高いわけではないので、
投機対象としては依然人気が低い通貨というのが実情です。
通貨の人気が低ければ、為替市場の流動性も確保できず、値動きは安定しません。
トレーダーとFX業者の双方にメリットがないので、韓国ウォンを取り扱っているFX業者は少ないというのが現状です。
韓国ウォンを取引できる業者
現在、韓国ウォンを取引できる業者は非常に少ないですが、国内業者の一部で取り扱いがあります。
日本国内の業者であれば、
日本の金融庁の管轄なので、安心して取引ができます。
韓国ウォンの取引ができるFX業者は以下の通りです。
業者①:IG証券
IG証券は、世界各国に拠点をもつ海外のFX業者です。
日本で一般的なIG証券とは日本支部のことであり、日本の金融ライセンスを取得している業者です。
韓国ウォンを含むマイナーな通貨を多く取り扱っています。
しかし、日本でのライセンスを取得しているためレバレッジは最大25倍となっています。
また、国内FX業者はゼロカットシステムが法律上採用できないので、
大きな為替変動に巻き込まれ、口座残高がマイナスになってしまった場合は追証として請求されてしまうという点に注意が必要です。
業者②:SBI証券
SBI証券は、SBIホールディングスのグループ会社のネット証券です。
国内業者の中ではトップクラスに口座開設数が多いFX業者で、非常に人気があります。
国内の有名な業者であるため、FX初心者が口座を開設するのにはピッタリな業者です。
また、大きな特徴としてFX取引では1通貨単位で取引ができるというものがあり、非常に小額から取引に挑戦することができます。
国内業者なので、レバレッジはもちろん最大25倍で、追証ありとなっていますが、
もともと取り扱いの少ない韓国ウォン取引においては、取引条件の面で優秀なFX業者と言えます。
韓国ウォンを取り扱っている業者の比較
上記では韓国ウォンを取り扱っているFX業者について紹介しましたが、ここでは紹介したFX業者について詳しく比較していきます。
韓国ウォンの通貨ペアについて
FX取引において、韓国ウォンとの通貨ペアとなるのは「米ドルか日本円」のどちらかに限られています。
今回紹介するIG証券とSBI証券では、
- IG証券
→USD/KRW(韓国ウォン/米ドル) - SBI証券
→KRW/JPY(韓国ウォン/日本円)
韓国ウォン取扱がある業者のレバレッジとスプレッドを比較
業者 | レバレッジ | スプレッド |
---|---|---|
IG証券 | 最大25倍 | 200銭 |
SBI証券 | 最大25倍 | 330銭 |
上記の表から、IG証券とSBI証券の取引条件にはあまり大差がないことがわかって頂けると思います。
どちらも国内業者と考えてもよい業者であり、レバレッジは共に最大25倍となっています。
スプレッドに関しても大差はなく、IG証券の方が少し狭いかなという程度です。
「FXの経験が豊富で、韓国ウォンの他にもマイナー通貨の取引に挑戦してみたい方はIG証券」
「FXの経験が浅く、多くの人が利用している初心者向けのコンテンツが充実している業者で取り引きしたい方はSBI証券」
といった選び方がおすすめです。
韓国ウォン取引の値動きと見通し
あまり取引のされていない韓国ウォンですが、
きちんとした分析を行い、戦略を練ることによって、主要通貨と同じくらい稼げるようになります。
そこで、ここでは近年の韓国ウォンの値動きとこれからの見通しについて解説します。
上のチャートは2016年から現在までの韓国ウォン日本円ペアの価格変動を表しています。
2016年には、北朝鮮の軍事行動が本格化し、戦争へのリスクから韓国ウォンが大暴落しました。
その後、北朝鮮の影響が落ち着き回復したものの、2019年ごろからは米中関係の悪化によって再び下落傾向になっていることがわかって頂けると思います。
また、2020年にはコロナウイルスの影響をもろに受けており、2016年の大暴落時と同じ水準まで低下しています。
このコロナショックによる影響はこれからしばらく続くとみられており、韓国ウォンの取引にとってあまり良い状況ではないと言わざるを得ません。
しかし、今後米中関係の改善や、北朝鮮の核廃止、コロナウイルスの収束などのイベントがあった際には急上昇することも考えられますので、これからも韓国ウォンの動向に注目しておきましょう。
まとめ
韓国ウォンはFXにおいてはあまり人気がなく取引量も少ない通貨です。
そのため取り扱っている業者が少なく、他の通貨ペアのように海外FX業者を利用してハイレバレッジで取引することができません。
また、値動きが激しく、他の通貨と比べて外的要因での変動が多いため予想することが難しい通貨です。
そのため、初心者向けの通貨ペアというわけではなく、
ある程度FXの経験があり、通貨の値動き感覚がある人向けの通貨と言えます。
しかし、しっかりとした情報を手に入れ、きちんと戦略を練って取引をすれば主要通貨と同じくらい稼げるようになる通貨でもあるため、
決して取引する価値のない通貨と言うわけではありません。