XMの最大レバレッジ1000倍なので、国内のFX業者と比較すると、同じ資金でもXMのほうがより多くの量のポジションを持つことができます。
自己資金に見合わない量のポジションを持ってしまうと、
一度の損失で再起不能なほどのダメージを負ってしまう場合も少なくありません。
この記事では、XMでトレードする上で必ず知っておきたい「証拠金維持率」の知識や具体的な資金管理術について詳しく解説していきます。
そもそも証拠金維持率ってなに?
証拠金維持率とは、
有効証拠金と必要証拠金の比率を表す数値です。
FXにおいては、強制ロスカットやマージンコールの基準値として使われたり、持っているポジションのリスク管理などに利用されます。
XMで証拠金維持率を計算する方法
証拠金維持率の計算式はとってもシンプルです。
式を見ると、証拠金維持率が有効証拠金と必要証拠金の比率を表していることが一目瞭然でわかります!
ただ、資金管理で証拠金維持率の計算が必要なシーンは少ないので、上の式は特に覚える必要はありません。
「有効証拠金」「必要証拠金」ってなに?
証拠金維持率を構成する要素に「有効証拠金」と「必要証拠金」があります。
それぞれどんな意味があるのでしょうか。
- 有効証拠金
現在取引に利用可能な証拠金の総額 - 必要証拠金
現在取得しているポジションを維持するために必要な証拠金の金額
有効証拠金とは?
XMで使われる有効証拠金という言葉は「取引に利用可能な証拠金」という意味になります。
次の3つの要素から構成されています。
- 口座残高
⇒取引口座に入金されている現金の残高のこと - ボーナスクレジット
⇒取引のみに利用可能な証拠金の事。XMでは口座開設や入金、XMPを交換することでもらえます。 - 評価損益
⇒取得しているポジションによって発生中の含み益、または含み損
必要証拠金とは?
必要証拠金とは、
「ポジションを持つために必要な証拠金」のことです。
以下の式で表せます。
持つポジションが多くなればなるほど、必要証拠金も増えますし、レバレッジが高くなればなるほど、必要証拠金は少なくて済みます。
FXにおける証拠金については、以下の記事でも詳しく解説しています。
詳しい使い方は以下の記事でまとめています。
証拠金維持率が変化する仕組み
有効証拠金と必要証拠金について理解したところで、証拠金維持率が変化する仕組みについて見ていきましょう。
有効証拠金は取引に利用可能な証拠金の総額を表しています。
有効証拠金には現在所持しているポジションの含み損益も含まれるので、損失が拡大すると有効証拠金の金額は減少します。
つまり、必要証拠金に対して有効証拠金が小さくなっていくので、証拠金維持率は減少します。
一方で、必要証拠金は所持するポジションの通貨量によって変化します。
より多くの量のポジションを持てば、その分必要証拠金も増えていきます。
ポジションを増やすと、有効証拠金に対する必要証拠金が大きくなっていくので、証拠金維持率は減少します。
- 有効証拠金が増加する=含み益が大きくなる
⇒証拠金維持率が増加する - 有効証拠金が減少する=含み損が大きくなる
⇒証拠金維持率が減少する
- 必要証拠金が増加する=ポジションの量を増やす
⇒証拠金維持率が減少する - 必要証拠金が減少する=ポジションの量を減らす
⇒証拠金維持率が増加する
証拠金維持率の主な使われ方は2種類!
証拠金維持率はトレードのリスク管理を行う上で重要な数値で、主な使われ方は2種類です。
- 強制ロスカットやマージンコールのレート
- トレードの健全性を図る指標
XMは証拠金維持率20%で強制ロスカットされる!
証拠金維持率は、FX業者の定めるロスカット・マージンコールのレートとして使われます。
- マージンコール
⇒50% - 強制ロスカット
⇒20%
自動的にすべてのポジションが強制決済される「強制ロスカット」が執行されます。
一方で国内業者のロスカットレートは50~100%が一般的で、すべての会社に追証があります。
追証が求められるのは以下の2パターンです。
・証拠金維持率がマージンコールの設定値を下回ったとき
⇒指定された期間内に追加で入金をしないと、ポジションが強制決済されます。
・強制ロスカット執行後に口座残高がマイナスのとき
⇒相場の急変動が原因で強制ロスカット執行後に口座残高がマイナスになってしまった場合は、マイナス分をFX業者に補填する義務が生じます。
XMの証拠金維持率の目安はどれくらい?
証拠金維持率はトレードの健全性を図る大まかな指標としても使われています。
FXではリスクを取りすぎると、長期的には高い確率で破産します。
自己資金に対して、取得するポジションの量が妥当であるかは、
証拠金維持率を見ることで大まかに把握することができます。
- スキャルピングトレード
⇒300%以上 - デイトレード
⇒500%以上 - スウィングトレード&長期トレード
⇒1000%以上
ただし、上記はあくまでも一般的に目安とされている証拠金維持率の値です。
FXで資金管理ができないトレーダーは高い確率で破産します
突然ですが質問です!
あなたは、トレード時に取得するポジションの量や損切幅をどのように決めていますか?
もしルールを決めずになんとなく決めている人は、残念ながら資金管理ができていません。
安全に・継続的にFXで利益を出すためには、適切に資金管理を行う必要があるんです。
そもそも資金管理ってなに?
「3つのM」の一つが、Money(資金管理)です。
- Method(手法)
- Money(資金管理)
- Mind(心理)
トレードリスクをコントロールして安全に・長期的に利益を出すためのテクニックのことです。
具体的には…
- 損切りのルールを決める
- ポジション量や損失額を適切な値に設定する
のようなもので、リスクを抑えつつも最大限の利益を得るために必要となるのが資金管理です。
資金管理ができてない多くのトレーダーは高い確率で破産する
しかし、具体的にどのような基準で損切りをすべきなのか説明できる方は少ないと思います。
実は、手法的には適切なポイントで損切りができていたとしても、ハイリスクなトレードを続けていると、
長期的には高い確率で破産してしまいます。
一回のトレードで失う資金が大きいと、
損失を取り戻すために必要な利回りも大きくなってしまいます。
具体例を挙げて説明します。
自己資金を100万円として、
- トレードの損失を自己資本の2%に設定した場合
- トレードの損失を自己資本の20%に設定した場合
一回のトレードの損益を2%とした場合
1回のトレードでの損失許容額を自己資金の2%に設定した場合を考えます。
一度トレードに負けると、
当然ですが、1,000,000円の2%の2万円が損失額です。
980,000円を元の1,000,000円に戻すためには、
約102.04%の利回りを達成する必要があります。
一度のトレードで2%の利回りであれば、特に問題なく挽回できると思います。
一回のトレードの損失を20%とした場合
次に、1回のトレードでの損失許容額を自己資金の20%に設定した場合を考えます。
一度トレードに負けると、
1,000,000円の20%の20万円が損失額です。
800,000円を元の1,000,000円に戻すためには、
約125%の利回りを達成する必要があります。
許容損失額が増えると回復に必要な利回りも大きくなる
注目してほしいのが、
許容損失額が増えると必要な利回りも大きくなるという点です。
損失許容額を自己資金の2%の場合、
損失率が2%に対して、負け分を取り戻すための利回りは2.04%です。
しかし、損失許容額を自己資金の20%の場合、
損失率が20%に対して、負け分を取り戻すための利回りは25%になります。
一回のトレードの損失率が大きくなるにつれて、必要なエネルギーも大きくなるという特徴があります。
FXでリスクを取りすぎてしまう人は最終的に、負け分を取り返す(必要な利回りを達成する)ためにさらにロット量を引き上げ、大きな損失を繰り返していく悪循環に陥ります。
最も理想的な資金管理は「バルサラの破産確率」に基づく方法
FXで最も理想的な資金管理は、
バルサラの破産確立に基づく資金管理です。
あるトレードを無限回繰り返したときに、資金がゼロになってしまう確率をまとめたものを「バルサラの破産確率表」と言います。
著者のナウザー・バルサラという方は、リーマンブラザーズでアナリストの経験もあるテクニカルトレードの専門家です。
それぞれの要素について詳しく解説していきます。
①勝率
勝ったトレードの割合を表しています。
ある一定の期間で勝ったトレードと負けたトレードの回数から求めます。
勝率は約58%になります。
②損益率
損益率というのは、ある一定の期間の利益額と損失額の比率です。
損益率は1.25倍となります。
③リスクにさらす資金比率
「リスクにさらす資金比率」というのは、上の項目でも少し解説しましたが、
「1回のトレードで自己資金の何%まで損失を許容するか」の設定値です。
リスクにさらす資金比率は10%になります。
バルサラの破産確率表の使い方
勝率と損益率がわかれば、あとは「リスクにさらす資金比率」ごとに破産確率を表で確認することができます。
例えば、トレードの勝率が65%で、損益率が1.5以上であれば、トレードを無限回繰り返しても破産数確率は数学的に0パーセントです。
勝率と損益率を知るためには検証を行うしかないので、自分なりのトレードルールを作ったら、デモ口座で3か月~半年トレードをしてデータを取りましょう。
myfxbookなどを利用してトレードを記録することで、簡単に勝率や損益率を確認することができます。
ただし、バルサラの破産確率をベースに資金管理するのは難しい
裁量トレードにおいて、バルサラの破産確率をもとに資金管理を行うのはあまり有効とは言えません。
これはなぜかというと、
裁量トレードでは正確な「勝率」と「損益率」を求めることが難しいからです。
トレードが自動で行われ、過去の検証も何十回、何百回とできるEAの場合は、必然的にデータの信頼性も高くなります。
しかし、人力で過去のデータを検証するのには限界がありますし、そもそも相場認識は人間の身体的・精神的コンディションに左右される部分も大きいので、どうしても不確定要素が大きくなってしまいます。
結局のところ、正確な「勝率」と「損益率」を求めることが難しいことから、いくらバルサラの破産確率をベースに資金管理を行っているからと言っても、導かれる結果は絶対的に信用できるとは言い切れないのが現状です。
初心者は資金管理の基本形「2%ルール/6%ルール」を押さえよう!
多くのプロトレーダーが採用している「2%ルール/6%ルール」を応用した資金管理術にたどり着きました。
「2%ルール/6%ルール」というのは、投資苑2という書籍に書かれているもので、世界中のプロトレーダーが実践している資金管理術の一つです。
- 2%ルール
1回のトレードの損失は自己資金の2%以内に設定する - 6%ルール
月初の自己資金から6%下落した段階で当月のトレードを中止する
前述の通り、1回のトレードで失う金額が大きいほど、負け分を取り戻すのが難しくなります。
もし連続で負けが続いても問題なく復活をするためには、トレード1回あたりの損失は口座残高の2%以内に設定する必要があります。
もう一つの6%ルールは、相場状況に適さないトレードでジワジワと資金を減らすのを防ぐためのルールです。
相場は生き物なので、値動きの性質は変化し続けます。
どんなに素晴らしい取引手法でも、常にすべての相場で有効なわけではありません。
トレード手法が現在の相場状況に適さないとき、不要な損失を避けるために必要なのが6%ルールです。
【ユウ流】XMで今日から使える!最強の資金管理方法を伝授します!
「2%ルール/6%ルール」を活用した資金管理を実践するようになってから、私はXMで安定的に稼げるようになりました。
今回ご紹介する資金管理方法の特徴は、XM公式の取引アプリを利用するという点です。
XM公式の取引アプリは、ロット数と指値・逆指値を打ち込むだけで、予想損益を自動で表示する機能が備わっています。
- XMでMT5用口座を開設する
XM公式アプリが対応しているのはMT5用口座のみです。
MT4用口座しか持っていない方は、MT5用口座を追加で開設してください。
≫XMの追加口座開設フォームへ - XM公式の取引アプリをスマホに導入する
XMでは3種類の取引アプリが利用可能です。
このうちXMが開発している取引アプリをスマホにインストールしてください。
iPhone・Androidどちらも対応しています。
≫XM公式取引アプリ-iPhone用
≫XM公式取引アプリ-Android用
①バルサラの破産確率を参考にトレードルールを作ろう!
上の項目でも解説しましたが、バルサラの破産確率をベースとした資金管理は、裁量トレードにおいて優れているとは言えません。
しかし、トレードルールの作成したり、トレードルールの有効性を判断する1つの指標としてはとても有効です!
今回ご紹介する資金管理テクニックは、1回のトレードのリスクを自己資金の2%以内に収めるものなので、「リスクにさらす資金比率」が2%の表を使います。
トレードルールを作成するときは、上記の表で破産確率が0%になるような優位性のある取引手法をルールに組み込みましょう。
また、日々のトレードで算出される勝率と損益率が、破産確率0%の基準を満たしているか、定期的に確認をしながらトレードをしましょう!
これにより、破産の確率をできるだけ抑えながらも、効率的にトレードをすることが可能となります!
②6%ルールで1か月間の許容損失額を決めよう!
トレードルールを作成したら、6%ルールをもとに、1か月の許容損失額を決めていきます。
1か月間に失っていい最大の損失額は自己資金(口座残高)の6%です。
XMにはボーナスの制度があるので、ポジションを持っていない状態の有効証拠金は、口座残高にボーナスが上乗せされた金額になります。
ただし、口座残高が残っている状態では、ボーナスに損失を打ち消す能力はありません。
ボーナス残高を含まない純粋な自己資金としての口座残高に対して、6%ルールを適用しましょう。
1か月で減らしていい資産は18000円と計算できます。
282,000円に達した時点でその月のトレードは終了とします。
翌月までの期間はデモ口座で引き続き運用を行い、トレードルールの有効性を確認します。
実は安定的に資産を増やすために許容できるリスクというのは、みなさんの想定しているより小さいのです。
③2%ルールで1回の取引の許容損失額を決めよう!
一か月の許容損失額が決まったら、次に1回のトレードで失っていい金額の計算に移ります。
2%ルールに従うと、トレード1回の損失額は資金の2%以内に抑える必要があります。
それでは具体的に1回のトレードでどれくらいの損失まで許されるのか計算していきます。
1回のトレードで許容できる損失は6,000円になります。
④XM公式の取引アプリで損切りレートを決めながら注文しよう!
最後に、XM公式の取引アプリで損切りレートを決めながら注文をしていきましょう。
今回はドル円の買いポジション持ち、1ドル=109.575円で損切りをする想定で手順を説明します。
XM公式アプリでUSDJPYの注文画面を開いたら、「ストップロス」にチェックを入れます。
設定価格の入力ができるようになるので、ここに損切りのレートである「109.725」を入力します。
そうすると、設定価格の下に「推定損失」が表示されます。
になったら、最後に「注文を確定する」をタップします。
「買いました」または「売りました」と表示されたら注文成功です。
注文の時点でストップロスを設定しているので、もし逆方向に価格が動いても自動で損切りが行われます。
想定通りの利益を伸ばせたら手動で利確してもよいですし、追加でテイクプロフィット(指値)の設定をしてもOKです。
また、今回は成行注文を例に解説しましたが、予約注文でもやり方は同じです。
XMの証拠金維持率に関する「よくある質問」
XMの証拠金維持率が表示されない場合
証拠金維持率はポジションを持っている場合に表示されます。
ポジションを持っているのに証拠金維持率が表示されていない場合は、ソフトやアプリに問題がある可能性が高いです。
再インストールして解決しなければ、別のプラットフォームを使ってみてください。
それでも解決しない場合は、XMのサポートに問い合わせてみましょう!
まとめ:着実に資産を増やすなら徹底した資金管理を実践しよう
ある程度まとまった資金を用意できて、着実に複利パワーで資産を増やしていきたい場合は、徹底した資金管理を実践していきましょう。
もちろん、この記事で紹介した以外にも多くの資金管理テクニックが存在します。
しかし、どんなテクニックにも共通して言えることは…
「リスクを取りすぎることは破産への近道」ということです。
あなたが資金管理の初心者で、今回の記事の内容に「目から鱗…」だった場合は、まずはユウ式の資金管理術を試してみてください!
もしどうしても「得られる利益を増やしたい」という場合は、
トレードのリスクを高くするのではなく、自己資金を多く用意してリスクを調整しましょう。
損切りの設定をきちんと行い、その損切額を適切に設定していれば、「FXで大損して撤退…」というリスクを極限まで小さくすることができます。